昭和名作館

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「少年探偵団 透明怪人」~~消えた王冠

 

少年探偵団 透明怪人
1958(昭和33)年/東映
監督:小林恒夫
出演:波島進/伊藤雄之助/中原ひとみ/神田隆/宇佐美諄/高木二朗/小宮光江


東映の少年探偵団シリーズ第七作目。
街中に突如現れた透明人間。その正体と目的は一体何なのか?
本作では伊藤雄之助が怪人二十面相を演じています。

 

【あらすじ】
街中で透明人間に遭遇した少年探偵団とマリ子(中原ひとみ)。
張り込み中に骸骨の顔をした男を発見した島田少年らは、廃墟の地下まで尾行。骸骨の正体は透明人間だった。連絡を受けて明智(波島進)と中村(神田隆)らも廃墟へ急行。ちょうどその頃、老人に扮した二十面相(伊藤雄之助)が、島田少年の姉・あき子(光岡早苗)に明智宛の荷物を預ける。あき子は明智を訪ねて廃墟へとやってくるが、預けられた荷物は時限爆弾だった。一同は間一髪で難を逃れる。二十面相は、透明人間は自身であることと復讐する旨のメッセージを残していた。
ある夜、島田家に二十面相が現れ「近々エジプトの王冠頂戴に参上する」という予告状を残して消える。原子力委員会の席で、島田家の王冠を自宅から研究所の方へ移そうと話し合われるが、そこへ透明人間となった二十面相が現れ「今夜9時、エジプトの王冠を頂戴に島田博士の邸宅に行く」と予告して消える。
取材に来ていた新聞記者・黒田(高木二朗)と光枝(小宮光江)がタクシーに乗り込むと、運転していたのは透明人間だった。透明人間は、たちまち黒田の顔に化け…。


本作では少年探偵団がガラリとメンバーチェンジ。
前作までと比べると、団員が全体的に幼くなったような印象です。

透明人間となった二十面相は、今回もお茶目な面をチラチラ見せてくれます。
明智の事務所にやってきて、少年探偵団をおちょくり、悠長にミカンの皮をむきむき♪透明だから姿は見えないわけですが、いたずらっ子な二十面相の姿を想像すると楽しい。
いやぁ、二十面相って本当は少年のようなピュアな心の持ち主なのでしょうね。そして実は子ども好き。その愛情が歪んでしまうと、こういうワケのわからない大人になっちゃうんですね、うんうん。なんか悲しいなぁ。
今回は廃墟を大爆破でブッ飛ばすという丁寧なご挨拶から始まり、しまいには少年たちを水攻めにするという暴走っぷり。いくら撮影のためとはいえ、少年たちも衣服を身に着けたまま首まで水に浸かるのは苦しくて大変だったのでは。

さてさて、今回は王冠が狙われるわけですが…。
島田家に伝わるエジプトの王冠は、その昔国王が世界制覇の象徴として作らせたもので、島田博士(宇佐美諄)もどういう経路で伝わったかは知らないとのこと。最近になって、エジプトの現国王から、膨大なウラン鉱と引き換えに返還してほしいと申し入れがあったそうな。
一個人の家になぜそんな驚異の秘宝があるのか謎ですが、エジプトの国王から島田家に直接申し入れがあるというのもこれまたスゴイ。
一体、島田家はエジプトとどういう関係があるのか。そこが一番知りかったけど、これについては永遠の謎です。

明智と中村らは島田家の警備に出向きますが、王冠はあっさり盗まれます。
詳しいことは省きますが、盗まれたのは半分明智のせいでしょ、これ…。
明智くん、しっかりしてくれたまへ!!!

今回もツッコミどころが満載なわけですが、子ども向けの作品なので真面目に突っ込んではいけないのでしょう、きっと。でも、こうしてツッコミながら観るのが楽しいんですよね~。

勇敢な小泉少年と篠崎少年は、王冠を盗んだ透明人間の足跡を辿り、マンホール下の下水道へ。しかし、これは二十面相の罠で、上記の通り水攻めに遭います。
この二人の少年には、さらに驚くべき悲惨な運命が次作で待ち受けているのでした。

『少年探偵団 首なし男』につづく。