昭和名作館

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「少年探偵団 鉄塔の怪人」~~山岳地帯に聳える牙城

少年探偵団 鉄塔の怪人
1957(昭和32)年/東映
監督:関川秀雄
出演:岡田英次/加藤嘉/中村雅子/宇佐美諄/須藤健


東映の少年探偵団シリーズ第四作目。『少年探偵団 かぶと虫の妖奇』の続編です。
捕らえられた少年たちを救うため、明智らは二十面相の本拠・鉄塔王国へと向かいます。

 

【あらすじ】
カブト虫に拉致された少年四人は、二十面相(加藤嘉)の別荘の地下に閉じ込められる。
吉川博士(増田順二)は、人命は何物にもかえられないので自分の研究を二十面相に渡したいと申し出るが、明智(岡田英次)は考えがあるから猶予が欲しいという。
小林少年(小森康充)は脱走に成功するが、他の三人の少年たちは再度捕らえられる。二十面相は、残りの少年たち全員と、吉川博士とその娘(小宮光江)も拉致し、本拠である鉄塔王国へと向かう。さらに、原子炉の設計図も三日以内に奪うと予告してきた。
小林少年は二十面相の車のトランクに忍び込み、鉄塔王国へひとり潜入する…。


今回も二十面相は子ども相手にホントに大人げない非道ぶりを発揮。
拉致してきた子どもたちに過酷な労働を強いるとか、あんたは山椒大夫ですか。

加藤嘉の二十面相は本当に不気味ですね。
本シリーズでは5人の役者が二十面相を演じていますが、どの二十面相もそれぞれに深い味わいがあって好きです。
派手で愉快な変装を見せる南原二十面相はワクワクするし、加藤二十面相の不気味な高笑いは脳裏にこびりついて強烈な印象を残します。

二十面相とその手下の宇宙人っぽいコスチュームがこれまたスゴイ個性的。
ドラえもんの映画『のび太と竜の騎士』にこんなヤツ出てきそう。
これを身に纏ってクソ真面目に演技している加藤嘉の画も凄いんだけど、手下役の関山耕司がこの衣装でウロウロしているのも、なんかジワジワくるんですよね。

小林少年は鉄塔王国に単身乗り込み二十面相を一人で襲撃するなど、なかなか無謀ではありますが、そんな正義感溢れる小林少年にドキドキときめいた少女たちも多いかもですね。
私も子どもの頃に本作を観ていたら、きっと小林少年に恋していたと思います。

岡田英次の明智小五郎は本作まで。
一作目『妖怪博士』では明智の存在感がほとんど空気でどうなることかと思ったけれど、二作目以降はそれなりに見せ場もあり、ステキな岡田英次の明智小五郎を堪能することが出来ました。