昭和名作館

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「少年探偵団 かぶと虫の妖奇」~~二十面相の秘蔵マスコット

少年探偵団 かぶと虫の妖奇
1957(昭和32)年/東映
監督:関川秀雄
出演:岡田英次/加藤嘉/中村雅子/宇佐美諄/須藤健


東映の少年探偵団シリーズ第三作目。
今回もまた原子力研究所の設計図などを巡って、明智と二十面相の攻防が繰り広げられます。

 

【あらすじ】
東京中央刑務所に収容されている三〇一号と呼ばれる囚人、その正体は怪人二十面相(加藤嘉)だった。司法長官が視察に訪れたその日、二十面相は脱獄する。
原子力研究所の原子炉設計図を狙う怪人二十面相。
相川原子力委員長(宇佐美諄)の元へ「研究所の金庫を破る」という予告電話が入り、研究所は襲撃されるが、設計図は隠されていたため無事であった。
その後、二十面相はテレビの第8チャンネルをジャックし、明智(岡田英次)らに犯行予告を行う。原子炉の秘密設計図と、吉川博士の研究資料を奪い、明智と少年探偵団へ復讐するというのだ…。


今回の怪人二十面相は、原子炉の設計図だけではなく、放射能から人間を守るための研究を行っている吉川博士(増田順二)にも黒い手を伸ばします。

冒頭、刑務所で独居房に閉じ込められている三〇一号こと怪人二十面相。
刑務所暮らしなので、当然この時の顔が素顔ということになるのだろうけれど、化粧厚塗り感満載で素顔感ゼロなのがすごい。ただ、メイクを施しているとはいえ、歌舞伎役者みたいな端正で品のあるお顔にちょっぴりドキドキ。
加藤嘉はおじいさん役のイメージが強いけど、若い頃はこんな感じだったのかしら。

「四国大学の村瀬」というロマンスグレーの紳士にも変装しているのですが、これは変装というよりも、加藤嘉そのものにしか見えないのですが…笑
むしろこちらを二十面相の素顔にしとけばよかったんじゃないかと思ったりもします。

今回の二十面相は、テレビの第8チャンネルをジャックして、それを連絡手段にして犯行予告を行います。
「ねるねるねるね」のCMみたいな電飾をバックに、センス抜群のレトロモダンな看板を使って今後の予定をわざわざアピール。
こんな洒落た手法で予告してくるって、二十面相って本物のエンターテイナーだなぁ…って、変なところで感心してしまう。

二十面相は原子力研究所に金庫破りに入った際、「かわいいマスコット」を使って侵入したらしい。
そのマスコットとやらが終盤に登場。
これが自動車くらいの大きさの巨大カブト虫ロボ!遊園地によく置いてある、100円いれると動く動物の乗り物みたいで可愛い。
「ポォーーン、ポォーーン」という不思議な音を発しながらノソノソと歩くその姿は、不気味な二十面相とはおおよそ不釣り合いと思わせる。が、実はコイツ、戦車みたいに火を噴くなかなかの凶暴メカだったのです。

小林少年・相川少年らがカブト虫に拉致されたところでエンド。
少年らの運命やいかに。

『少年探偵団 鉄塔の怪人』につづく。