昭和名作館

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「少年探偵団 第二部 二十面相の悪魔」~~いざ、奥多摩へ。

少年探偵団 第二部 二十面相の悪魔
1956(昭和31)年/東映
監督:小林恒夫
出演:岡田英次/南原伸二/中原ひとみ/山形勲


東映の少年探偵団シリーズ第ニ作目。『少年探偵団 妖怪博士』の続編です。
国家機密の設計図を巡る明智小五郎と怪人二十面相の攻防が、ついに決着します。

 

【あらすじ】
耳を負傷しながらも屋敷から脱出した明智(岡田英次)だったが、二十面相(南原伸二)は今度は短波を使って脅迫してきた。「これから最後の俺の仕事と復讐が始まる」と。電波は奥多摩方面から発信されているようだった。
大阪原子力研究所の小泉所長(山形勲)が、残り半分の設計図を持って東京へやってきた。その頃、小泉の息子(泗水成一)は学校で元気に授業を受けていたが、父親が事故に遭ったとの通報を受け、迎えに来た運転手の車に乗り病院へと向かう。
しかし、その運転手の正体は怪人二十面相。小泉少年は誘拐されてしまうのだった…。


今回の怪人二十面相は、運転手・植木屋・山の案内人…と、第一部『妖怪博士』と比べて地味な変装が目立ちます。しかしながら、前作よりもさらに二十面相の残酷さが際立っている印象です。

ズーズー弁の運転手といういかにも人が好さそうなキャラが、子ども相手に容赦ない仕打ちをするってのが、ものすごく怖いところですね。
この運転手の変装、なんとなくマッカーサーっぽいな~と思ったのは私だけでしょうかね?

多摩川園で運転手から必死に逃げ回る小泉少年。
オーケストラを使った荘厳な音楽がものすごい緊迫感を醸し出し、ドキドキが止まらない。
チラリと映り込む「メリ-ゴーランド 十五円」という看板が時代を感じさせます。
逃亡劇の途中、小泉少年が線路でつまずき、電車に轢かれそうになるのを間一髪で逃れるシーンがありますが、これはどうやって撮ったのでしょう?スタントを使って吹き替えてるような感じでもないですし。
細かい部分にいちいち感心してしまいます。

明智にも化ける二十面相。
明智は前作のラストで耳を負傷しているはずなのに、二十面相はなぜか耳だけを除いた顔面を包帯グルグル巻きで登場。結果、少年たちにバレるという痛恨のミス。
アホすぎる…と言いたいところだけれど、こんなちょっとオマヌケなところに人間らしさや愛らしさがチラチラと垣間見えて、「なんだコイツ、ホントはそんなに悪いヤツじゃないんじゃないか?」なんて思ったりしてしまう。
まぁそれでも、本作の二十面相は、十分残酷なんですけどね(笑)

前作では明智小五郎が怪人二十面相に完全に食われてたような印象だったんですが、本作では岡田英次の見せ場もそこそこあり。

ラストの奥多摩での攻防は日活アクション映画を彷彿とさせるものがあり、なかなかの見応えです。

変装を解いた素顔の南原伸二はとても端正な顔立ちで美しい。
ただ、怪人がわざわざ素顔を見せる必要があるのかという疑問は残りますが…。
もしかして、これも素顔風の変装っていう設定なのか???そんなわけないか(笑)