昭和名作館

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「少年探偵団 妖怪博士」~~屋敷に消えた少年

少年探偵団 妖怪博士
1956(昭和31)年/東映
監督:小林恒夫
出演:岡田英次/南原伸二/中原ひとみ/宇佐美諄/神田隆


江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを映画化。
東映の少年探偵団シリーズ第一作目です。
国家機密の設計図を巡って、明智小五郎が怪人二十面相と対決します。

 

【あらすじ】
国立原子力第一工場に何者かが侵入し荒らされる。国家機密の原子炉の設計図を狙う怪人二十面相の仕業だったが、設計図は相川技師長(宇佐美淳也)の自宅に隠されていたため無事であった。
少年探偵団は捜査を始める。技師長の息子・相川少年(原国雄)は、怪しい乞食のあとをつけて洋館へ潜入するが、捕まって地下牢へ閉じ込められてしまう。妖婆に操られた相川少年は、自宅から設計図を持ち出し姿を消す。
設計図の半分は大阪の研究所へ預けられていたため無事だったが、明智(岡田英次)らは今後の対策を練る。そこへ、ロンドン警察客員の私立探偵・殿村弘三という男が現れる…。


二十面相を演じる南原伸二(南原宏治)がとにかく最高!
なんかもう、南原伸二ワンマンショーみたいになってる。

乞食、蛭田博士、妖婆、外国人、私立探偵・殿村弘三…と一人で演じていますが、どれもクオリティ高し。
特に妖婆は気色悪くてなかなかの迫力。私は夜中に一人でヘッドホンをつけて鑑賞していたのだけれど、余りの不気味さに冗談抜きで怖くてブルッと震えがきました。夜中に一人で鑑賞しようとする方は要注意です。

外国人メイクを施した姿は、なんだかちょっと笠智衆に似ているような気もします。

英国帰りの探偵・殿村弘三なんかも、見るからに怪しさ満点。出てきた瞬間に「あんた二十面相だろう」ってのがバレバレなんですが、それでも見てるのがメチャクチャ楽しい!
大人になっても、こういう変装モノってのはワクワクしちゃいますね。こういうのを観てる時間だけは、子ども時代に帰れるような気がして。


二十面相の屋敷に乗り込んだ明智らは、地下に落とされて石膏詰めにされそうになります。
屋敷に爆弾を仕掛けた二十面相は「貴様たちの命も、あと三分間で木端微塵だ!」と言って消えるのですが、その割には、屋敷の中にいた人間が怪我ひとつ負っておらずに全員ピンピンしているのが笑えます。

ツッコミどころ満載ですが、それでも緊迫感溢れる素晴らしい作品となっているのは、秀逸な音楽による力が大きいように思います。
相川少年らを地下に落とす仕掛けなんかもよく出来てますね。

さてさて、石膏詰めにされそうになった明智の運命やいかに。

第二部『二十面相の悪魔』へつづく。