昭和名作館

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「水戸黄門 助さん格さん大暴れ」~~光圀のクソジジイ!ペテン師!

水戸黄門 助さん格さん大暴れ
1961(昭和36)年/東映
監督:沢島忠
出演:月形龍之介/松方弘樹/北大路欣也/北条喜久/渡辺マリ/田中春男/清川虹子/夏川静江/井川比佐志/岡田英次/小沢栄太郎/星十郎/菅貫太郎/香山武彦


月形龍之介の水戸黄門シリーズ14作目。映画版月形黄門の最終作である。
本作の主役は助さん格さん。黄門様との出会いから始まって、仕え始めた駆け出し時代の二人の姿をコメディタッチで描く異色作!


水戸藩の新人登用試験。助三郎(松方弘樹)と格之進(北大路欣也)は真面目に試験を受けていたが、家老のドラ息子・辰馬(菅貫太郎)の策略によってカンニング疑惑をかけられ、怒って乱闘を起こして謹慎となる。二人は野原で出会った爺さんに騒動の顛末を話し、光圀公の悪口まで言い始める。
その後、御老公(月形龍之介)から呼び出しを受けた助三郎と格之進は、御老公の顔を見てビックリする。野原で出会ったあの爺さんだったからだ。二人の正しい行いを知っていた御老公は、二人を採用した。
しかし、城下では「御老公は気狂いではないか」という噂が立っていた。城内で暴れた二人を好んで登用したのはおかしいと、藤井紋太夫(岡田英次)が言いふらしたのだった…。


テレビシリーズでの落ち着き払った助さん格さんのイメージを根本から覆される衝撃作!
タイトルそのままに二人が暴れに暴れまくる、若さはじけるエネルギッシュな青春映画。威勢のよいやんちゃ坊主のような二人が見られるのは超貴重!!

本作では、黄門様の恋人や隠し子の存在が明らかに!
水戸の城中で腰元をしていた萩乃(夏川静江)に惚れるも、父親の邪魔が入って結婚できず、それ以来自責の念にかられている黄門様。それを知って「俺たちの力で御老公と萩乃さんを一緒にしてやろう!」と意気込む助さん格さん。なんと純粋でよい子たちなのかしら。
助さん格さんも言っていたように、こんなエピソードを聞いてしまうと、黄門様もやはり人間だったのだなと親しみが湧くもんよ。

なんやかんやで二人は江戸へ出ることになるが、そこからハチャメチャ大冒険のはじまりはじまり!
黄門様に黙って江戸へ出て、藤井&柳原を懲らしめるだけでは足らずに将軍綱吉にまで盾突くとは、こいつら新人なのにやりたい放題スゴすぎる!!
あんたら、後からどうなっても知らんぞ~!!

最大の見どころは、犬の大群を引き連れての立ち回り!
犬を投げつけるわ、ジャズっぽいBGMがやたらカッコイイわ…かなり異様な光景だが、忘られぬ強烈な印象を残してくれたことは間違いない。

噴水をバックにブランコに乗って歌うモダンな画があったり、講談で野球ネタや外来語が使われていたりと、現代劇風にアレンジされている部分もあり、沢島監督らしい。
ドドンパ娘・渡辺マリのパンチの効いた歌声が聴けるのも嬉しい!当時『東京ドドンパ娘』のヒットを飛ばしていた渡辺マリだが、劇中歌も南国ムード漂う素敵な歌で耳に残り、一度聴いたら忘れられない。これは必聴ですよ!
「まっかしとき!江戸は俺たちの檜舞台」という歌詞も、威勢がよくてこの作品にピッタリだ。

最後のオチにはズッコケるが、どちらにしろハッピーなことには変わりなし。
黄門様も頭の固いわからず屋の爺さんではなかったということで、めでたしめでたし!
ここから黄門様と助さん格さんの旅が始まるのかと思うと、胸が熱くなった。

【ビデオ配信】水戸黄門 助さん格さん大暴れ