昭和名作館

音楽・映画・本など・・・昭和作品あれこれ。

「トラック野郎 望郷一番星」~~わが愛北海道

トラック野郎 望郷一番星
1976(昭和51)年/東映
監督:鈴木則文
出演:菅原文太/愛川欽也/春川ますみ/島田陽子/梅宮辰夫/土田早苗/都はるみ/ハイセイコー
主題歌:「一番星ブルース」菅原文太・愛川欽也


菅原文太主演のトラック野郎シリーズの三作目。
北海道を舞台に、今回も桃さんとジョナサンが様々な珍事件を巻き起こす。


家族から新しい家が欲しいとせがまれたジョナサン(愛川欽也)は、移動のために乗船したフェリーでアルバイトをすることに。桃次郎(菅原文太)は、フェリー内のレストランで出会った三上亜希子(島田陽子)に一目惚れしてしまう。
釧路に着くと、桃次郎ははまなすお涼(土田早苗)と揉め事を起こし、お涼に惚れているカムチャッカ(梅宮辰夫)と大喧嘩になりトラック勝負をするが負けてしまう。
帰り途中で立ち寄った牧場で、桃次郎は亜希子と再会。亜希子は両親を亡くした後、この牧場を経営していたのだった…。


今回はお下品度マックス!ひえ~~っ!!
序盤からいきなり衝撃シーンの連発!!桃さん、子ども連れてそんなところ行っちゃいかんでしょ(´・ω・`)
今の時代だったら大問題になるわ(笑)昭和って本当に大らかな時代だったよな~って、このシリーズ観てるとよく思うんだわ。
船上での桃さんも、もはやただのアブナイおっさんと化してしまっている。菅原文太はよくこんなのやり切ったな。

そして、今回は桃さんの意外な弱点が明らかになる。実は馬が苦手だったのだ。
しかしそこは桃さん、マドンナのために苦手を克服し一生懸命に頑張るのだ。
前作の太宰治といい、今回の馬といい、方向性が合ってるかどうかは別として一応勉強熱心なところは桃さんのよいところ!
桃さんが必死に子馬を看病するシーンは素直に感動。下心だけじゃなく、本当に熱くて純粋で優しい男なのよな~と、桃さんのステキなところを再認識。

今回はさらに桃さんの男っぷりが全開。
亡くなったトラック仲間・宮城縣(吉川団十郎)の供養のために、彼が好きだった都はるみの元に出向き「葬式代わりの盆踊り大会で歌ってやってくれ」と懇願する桃さん。それにあっさり応える都はるみ。かなり無理のある展開だが、桃さんのこういう真っ直ぐなところには惚れてしまいそうになる。
こうして始まった宮城縣追悼の盆踊り大会。
はじめは輪の外から見ていただけのトラック野郎が次々と輪の中に加わり、その輪がどんどん大きくなっていく様は壮観。魂がこもった都はるみの歌も相まって、熱い感動を呼ぶシーンである。

そして、ラストの桃さんのひとっ走り。今回はライバルのカムチャッカはじめ、野郎どものアツいアシストもあり!
最後の最後まで手に汗握る展開が続く。

冒頭はかなりふざけた展開でどうなることかと思ったが、そんな心配は無用だった。
全編を通してトラック仲間たちとの強い繋がりを感じさせ、野郎どもの熱い熱いエネルギーがギュギュッと凝縮されたような、非常に濃い作品となっている。

また、本作では、桃さんの故郷がダムの底に沈んでしまったことが明らかになっている。
タイトル通り、望郷の念に駆られるような、切なくも熱いシリーズ屈指の傑作である。