昭和名作館

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「喧嘩太郎」~~裕次郎、大暴れ!

喧嘩太郎
1960(昭和35)年/日活
監督:舛田利雄
出演:石原裕次郎/芦川いづみ/中原早苗/白木マリ/東野英治郎/芦田伸介
主題歌:「喧嘩太郎」石原裕次郎


原作は源氏鶏太の同名小説。
サラリーマン裕次郎くんが大暴れする、痛快喧嘩コメディ!


第百商事に勤める宇野太郎(石原裕次郎)は、子どもの頃から喧嘩っ早く「喧嘩太郎」と呼ばれていた。ある日、ボクシングの試合会場でハンニャの勘吉(黒田剛)から因縁をつけられていた子ども(島津雅彦)を助ける。その子は、第百商事のライバル社・東洋物産の岩下社長の隠し子だった。
警察から事情聴取を受けた太郎は、そこで婦人警官の深沢雪江(芦川いづみ)と知り合う。雪江とのデートを成功させた太郎だったが、岩下社長の娘・秀子(中原早苗)からも思いを寄せられる。
あるとき、太郎はひょんなことから社内の不正に関する資料を入手。悪事を暴くために立ち上がったが…。


予備知識ゼロで鑑賞。破壊的エネルギー溢れる硬派な作品を想像していたのだが、いきなり陽気なラテンミュージック風の主題歌で始まり面くらう。
裕次郎ってこんな曲も歌ってたのか。

裕次郎は喧嘩っ早い若者を演じているわけだが、理由もなしに喧嘩を吹っかけているわけではない。
子どもを救うためだったり、喧嘩を売られて仕方なく応戦したり、ちゃんとポリシーは持っているんだな。

課長役の東野英治郎からはサラリーマンの悲哀が漂い、なんとも切ない。
部下からは疎まれ、定年退職したとたんにタガが外れたように爆発し、あんなに地味だったのにいきなり武闘派に変身したのには笑った。

国会の調査委員会で上司の大竹(芦田伸介)らの不正を暴く場面、証拠を奪われてしまったため追い詰められる裕次郎。
最後はそんなに都合よく証拠写真が出てくるもんかいと思ったけど、まぁ正義は勝つ!ってこったね。

タイトルからは想像できない、なかなか楽しいコメディ映画だった。


劇中にタイアップ商品を色々ブッ込んできてるのも面白い。
オフィスには「コピアの使い方」という張り紙がわざわざ目につく位置にデカデカと貼ってあったり、子役の島津雅彦が「胃腸にはワカ末、テレビでも言ってんじゃないか!」と言ってみたり…。
コピア複写機に関しては、ボクシング会場でも広告看板が出てたな。
裕次郎がコピアを実際に使っているシーンがあるのだが、昔のコピー機ってこうやって使ってたのか~!と、非常に興味深いシーンだった。

恵比寿駅前の様子や後楽園遊園地でのデートシーンなども印象的。
駅前の靴磨屋とか、平仮名で「えびす駅」表記の当時の駅舎とか、後楽園遊園地もこの頃から色んなアトラクションあったんだな~とか、なんだか感動。


そしてそして!この作品で際立っているのは、芦川いづみの美しさ!!
私が彼女を初めて見たのは『あいつと私』だったが、あの衝撃の出会いは忘れられない。
同性から見ても本当に美しくて魅力的、惚れ惚れしてしまいますのん。
本作での彼女は、婦警さんの制服がよくお似合い!
「いづみちゃんをもっと映せ~~!!」と叫びたくなるくらい、とにかく素敵な彼女を堪能できた作品だった。