昭和名作館

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「ニッポン無責任時代」~~サラリーマンは気楽な稼業!?

ニッポン無責任時代
1962(昭和37)年/東宝
監督:古澤憲吾
出演:クレージーキャッツ(植木等/ハナ肇/谷啓/犬塚弘/石橋エータロー/桜井センリ/安田伸)/中島そのみ/重山規子/団令子/由利徹


クレージー映画の第一作。
C調サラリーマン・平均(タイラヒトシ)が繰り広げる破天荒コメディ! 

バーで太平洋酒の買収話を小耳にはさんだ平均(植木等)は、大平洋酒社長・氏家(ハナ肇)にコネをチラつかせ、大平洋酒の総務部に入社する。初仕事で大株主・富山商事の社長(松村達雄)の買収に成功し、係長に昇進するが、乗っ取り屋の黒田(田崎潤)が富山の持ち株を買っていたことが判明し、平はクビになる。
その後、新社長の黒田に気に入られた平は、渉外部長として大平洋酒に復帰。黒田社長就任後の初仕事として、北海物産の石狩社長(由利徹)とホップの売買契約を命じられたのだが…。


いやー、スカッとする作品だね。
クビになろうがなんだろうが調子良く!テキトーに!流れ流れて成り上がる~!大逆転のサクセスストーリー!!
調子の良いテキトー野郎が女にモテモテ、出世も思いのままに…こんな人生、楽しいだろね。

前半は若干堅苦しい雰囲気だが、由利徹が出てきてからの展開が面白い!
中島そのみと団令子の醜い女の争いも笑える。

接待で由利徹にブルーフィルムを見せるシーンがあるのだが、その作品のタイトルが『情熱の花』だった。
『情熱の花』というザ・ピーナッツが出演している映画があるのだが、私はてっきりそれかと思い、「おい、ピーナッツが歌ってるところ見せてくれよ」と一瞬思ったんだが、冷静に考えたらブルーフィルムだからピーナッツが出てるやつとは全く関係ないわな。

高度成長期で日本中が一生懸命に働いていた時代、「平均」と書いて「タイラヒトシ」という名のお気楽テキトーサラリーマンのサクセスストーリーは、当時のサラリーマンには大きな希望になったんだろう。
その一方で、「サラリーマン舐めんな!」ってな感じでテキトーキャラが受け入れられない、気に入らないっていう堅物頑固オヤジとかもいたんだろうな。

『無責任一代男』は、いつ聴いても良い歌だな~と思う。
このくらい気楽に生きられたらどんなによいか。
まぁ、それがなかなか難しいわけだけど、この底抜けの明るさは今の日本にも欲しいところだね。

私が生まれたときには既に石橋エータローが脱退していたため、私は7人揃っているクレージーキャッツをリアルタイムで見たことがないのだが、そんな私にとってはクレージー映画って資料的な意味でも貴重な存在。
全盛期のクレージーを知らない私としては、安田伸・桜井センリ・石橋エータローの3人をもっと見たい!というのはある。この3人の扱いが酷い作品もあるしね。
ただ、この作品に関しては、地味ではあるけど最初から最後まで彼らもちょこちょこ登場するし、イキの良い踊りなんかも見られてエンタメ要素を存分に感じられたので、その点では満足できた作品だった。